ロボットデリヘルを作る時に一番意識したのは、【男が居酒屋で話題にしそうなモノ】を作ろうという事でした。
【男が居酒屋で話題にしそうなモノ】=【雑誌のSPAに載っている様なもの】という風に考えていたので、まずはSPAに載る事を目標にして広告とか売り出し方を考えていました。
そこで意識したのが、店名です。
会話の有無を選べるデリヘルというコンセプトが先に決まっていた状態で店名を何にするかというのは結構悩みました。
インパクトはあっても誠実に聞こえない名前はダメ。
妙に説明くさい名前をつけるのも、それは悪い意味での逃げになるなというのも感じていました。
東京の有名な店は、別に店名から内容が想像できるような所あんまりないですからね。
店名は説明たらしくなく、独立した単語として認知されなければいけないし、そうしないと忘れられるのも早いだろうと考えていました。
牛丼太郎は廃れて吉野家、松屋、すき家が最終的には勝った訳です。
ブランドを作らなきゃいけない訳です。
「シャネル」の名前が「いい革パリス」って名前だったら絶対にダメですもんね。
シャネルって名前が人名という、ブランドイメージと直接関係ない固有名詞だから意味がある訳です。
後、店名の語韻も重要です。
有名な店の名前を想像して下さい。
呼びやすいですよね。
僕が意識したのは男の会話の中に出てくる店な訳ですから、会話のネタとしてキャッチーな呼び方をされて認知されないと意味がない訳です。
今…というかもう結構前からですが、長いタイトルのものが歌でも映画でも流行っています。
【あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。】という有名なアニメがあります。
これだったらたとえば【あの花】なんて略される訳です。
しかし【あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。】が社会現象になる位有名なアニメだったから【あの花】が浸透した訳です。
内容がつまらなくて有名にならなかったら【あの知ら】だったかもしれないですし【あの日】だったかもしれません。
僕が作ろうとしているのはデリヘルな訳です。
別にカルチャーを作り出そうとしている訳ではないから、そんなに略し方の選択肢があっては困ってしまいます。
こっちは浸透させたい訳ですから。
そんな事を考えて悩んで悩んで名前を【ロボットデリヘル】にしました。
ロボットデリヘルという名前なら、まず清潔感があります。
そしてデリヘルという名詞が店名に入ってるので、最低限何の店かは分かるけど主張しすぎていない。デリヘルにデリヘルって名付けるのは至極当たり前の事ですしね。
しかしながらロボットの部分が店名だけ聞いても意味不明なので、ちゃんとデリヘルという単語よりも強いインパクトを与える事が出来る。
男はそもそもロボット好きですし、時代的にも未来的なものが流行ってますからね。
「ロボットのデリヘル?何?ダッチワイフが来るの?女の子が機械みたいになってるの?」
こんな風に会話の始まりの質問を作ってもらえる訳です。
そして略しやすい。
ロボットデリヘルって名前ですからみんな自然発生的にロボデリって呼んでくれました。
中にはロボットっていう言い方する方もいますけどね。
まぁそれでもいいんです。
ロボットに関係するデリヘルっていったらうちを想像してもらえる訳ですから。
こんな事、最初のうちは一生懸命悩んだのに何の効果も出ません。
ただ今は本当に店の名前ちゃんと悩んでおいてよかったなと思います。
今の東京のデリヘル経営で一番重要なのは、どうお客さんを呼ぶか。要するにどう広告を打つかです。
広告は効率的に効果的に打たないと、新店なんて大手に100%太刀打ちできません。
どう世の男性に対して話題の種を投げる事が出来るかどうか。
幸い僕らの飯食ってるエロ業界というのは話題に上る事が沢山ある皆興味のある業界です。
エロって時点でオチはついてる訳です。
だから丁寧なネタフリの部分、落語でいったら枕をちゃんと打ち出す事が出来れば、後はネズミ算的に浸透していくのではないでしょうか。
飲食店とかやるよりもオチがついてる分、100倍簡単ではあると思います。
これから新店を開く方は店名はちゃんと悩んだ方がいいです。
「どんな店にしたくてどんな客層を取り込んでいきたいのか」というのをちゃんと想像しながら、逆算的に短い数文字の店名にそれを落とし込んでいく作業。
これは後々必ず響いてきます。
あんまり実感できる瞬間はないですけどね。
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